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業界交差点

この人に聞きたい:第811回
(週刊冷食タイムス:21/11/23号)

油ろ過機の引き合い急増

(株)ASPiA 代表取締役社長  笹原 憲久氏

(ささはら・のりひさ)学卒後、大手総合商社で冷蔵冷凍庫や断熱パネルの施工、営業。業務用食品卸を経て2016年笹原商事設立。21年社名変更。陸上競技でインターハイに出場した。1972年鹿児島県生まれ、49歳。

累計出荷数が3千台突破

 食用油の値上げが食品業界を直撃する中、油ろ過機で注目を集める。性能だけでなく、故障時に代替機を翌日届けるスピード対応が評判を呼ぶ。

 ――食用油の値上げが止まらない。
 笹原 当社が油ろ過機を開発した5年前に比べて、白絞油(一斗缶)の値段が倍以上になっています。ろ過機にはフィルターなどの消耗品費が毎月かかりますが、当時は油3缶削減できればペイできました。現在は油1.5缶分で元が取れます。

 ――問合せは増えている?
 笹原 「外食ビジネスウィーク」(10月開催)に出展しましたが、反響は大きかったです。多くの外食企業ではろ過機を導入しようという機運が高まっており、こちらから提案しなくても問合せが寄せられます。
 直近では地方のうどんチェーン全店で採用が決まりました。企業名は出せませんが、有名レストランや居酒屋チェーンとも商談を進めています。

 ――ろ過機の導入効果は?
 笹原 油代を大幅に削減します。独自開発のろ過フィルター(特許取得済み)はセルロース製不織布と活性炭素材を圧着したもので、油の色やにおいを取り、酸化値を抑えます。
 他社製品の中には酸化した油の色を落とすため活性白土を油中にまくものもありますが、食材に付着して味に変化をきたす場合があります。
 当社のフィルターはその心配がなく、毎日ろ過することで揚げカスや不純物を除去し、揚げ物のおいしさを維持します。廃油を減らして1カ月当たりの油の使用量は約30%も削減できます。

 ――故障時の対応は?
 笹原 不具合が発生すると普通は訪問しますが、当社の場合は電話対応で9割済みます。それでも直らないときは代替機を翌日に宅配便で届けます。

 ――宅配便で送る?
 笹原 本体は他社に比べて小さく、宅配便で送れるサイズです。不具合が発生した機械は往復便で返却してもらう仕組みで、ユーザーの負担を抑えています。このスピード対応が当社の強みです。

 ――前7月期の業績は?
 笹原 売上高は約6億円。関連会社を含めると約8億円と前年並みで着地しました。
 ろ過機の売上げは堅調に推移しており、累計出荷台数は今年3千台を突破しました。販売代理店との契約数も伸びており、今期は販売体制を強化してメーカーとしての立ち位置をさらに固めます。

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