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この人に聞きたい:第815回
(週刊水産タイムス:21/12/20号)

市場流通の未来切り拓く

中央魚類株式会社 鮮魚部 部長  中澤 強志氏

(なかざわ・つよし)中央魚類に平成2年入社。鮮魚部が長く“色物”と呼ばれるタイやサワラなどを主に扱った。グループ会社の水産流通に出向し、今年4月から現職。54歳。東京都出身。東海大学海洋学部卒。

 幼い頃から魚が好きで、将来は「魚に関わる仕事」に憧れた。その意味では水族館などが打ってつけだが、「食に直結した魚が世界中から集まる市場」に心がひかれた。
 魚のメッカ・築地市場の水産卸に就職したことは「まさに水を得た魚」。真夜中が勝負の仕事のきつさも、旬の魚と出合える楽しさやワクワク感が吹き飛ばした。市場ならでは機能の一つである「目利き」にも思い入れが深い。
 ただ、最近は「北海道産ブリ」が通例で、旬を迎えても秋鮭がこなかったり、サンマが痩せていたりと「今まで当たり前に思っていたことが、そうではなくなった」ことで海の異変を感じる。そのため、「その瞬間、瞬間の情報対応が必要不可欠になった」。
 入社以来、ほぼ鮮魚ひと筋に歩んできたが、平成31年から量販店向けリテールサポート事業を手掛けるグループ会社に2年間出向。全国の浜から選りすぐりの魚を集める仕事から、量販店を通じて消費者に届ける「刺身盛り合わせ」などのパック製品を供給する業務に携わったことで、マーケットへの視野が広がった。
 現在、社内の経営改革推進委員会で複数のプロジェクトに参画。「人心をつかみ、部内をしっかりとまとめながら、鮮魚部改革の方向性を明確に示している」(伊藤晴彦社長)。
 業務改善、効率化、デジタル化、新規事業の創出など、検討テーマは多岐にわたる。市場流通の未来を拓き、新たな価値を創造するための具体的な計画立案に、大きな期待がかかる。
 「マルナカ」の命運をかけた“待ったなし”の挑戦。その真っ只中にいる。

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