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この人に聞きたい:第818回
(週刊水産タイムス:22/01/17号)

五感とココロで魚を愛でる

さかなメデリスト  水島 綾子氏

(みずしま・あやこ)神奈川県横須賀市出身。さかなメデリストとして魚食普及の活動をするほか、菓子製造業「AS muffin(アズマフィン)」代表も務める。

水島氏主催の手まり寿司ワークショップで「愛でる10か条」を実践する参加者
 「さかなメデリスト」とは、その名の通り、魚を“愛でる”人のこと。「3秒以上目を合わせる」「気になる部分を愛情込めてペチペチ奏でる」といった「魚を愛でる10カ条」を信条とする。水島氏は初代さかなメデリストとして、10カ条を実際に体験してもらうワークショップを開催し、50人以上のメデリストを輩出。魚好きの裾野を広げるため活動している。
 10カ条は“生き物としての魚”とココロで向き合うためのツールである。決して魚を食べることを強要するものではない。
 「『魚を食べた方がいい』と認識している人は多い。しかし、そこから魚を食べる習慣が身につくまでには大きな溝がある。“愛でる”といった一風変わったアプローチをすることで、魚に対して少しでも愛情や興味を持ってほしい」(水島氏)
 メデリストとして心掛けているのは「消費者の一人である」こと。ワークショップやイベントで磯焼け問題について触れる際は自分の考えを押し付けることなく、漁業者から聞いた現状を代弁するに留めている。
 同氏が運営するウェブサイトでは、「先輩インタビュー」と称して、漁業者や水産物販売業など現場の先人たちの取り組みや理念についての情報発信を行う。初代メデリストでありながら、“先輩”と仰ぐのは水産物を生産・供給する現場従事者への敬意の表れ。
 水島氏の本業は焼菓子製造業。そのノウハウを生かし海藻スイーツの製造も行う。原料には徹底した資源管理下で収穫された国産ヒジキやCO2削減のために養殖された昆布などを使用。時期や量を限定し販売している。
 「SDGs(持続可能な開発目標)が注目されているが、現状をどう捉え、どう行動するかはその人次第。難しい話題でも、自分ごととして捉えられるようにスイーツという形にした。これをきっかけに、問題を知る人や行動する人が増えるとうれしい」

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