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この人に聞きたい:第824回
(週刊冷食タイムス:22/03/01号)

ど冷えもんは無人店舗

サンデン・リテールシステム(株) 専務執行役員  野口 克氏

(のぐち・かつみ)SDRS店舗事業部本部長を経て2016年SDRSコールドチェーン事業部事業部長、18年常務執行役員、21年4月現職。岐阜出まれ、54歳。

可動式保冷庫の提案も強化

 冷凍自販機「ど冷(ひ)えもん」がヒット。担当役員の野口克専務は「単なる自販機ではなく“無人店舗”と捉えられたことが奏功した」とみる。

 ――「ど冷えもん」はネーミングとしてインパクトがある。
 野口 名称の候補が10点ほど挙がった中に「ど冷えもん」がありました。中部圏では「すごい」ことを「どえらい」と言います。開発メンバーも賛同したので、経営会議で名称を決定しました。結果としてよかったと思います。昨年1月に発売し、1号機を都内の中華店に納品しました。麺や餃子は冷凍適性があり、自販機で販売しても受け入れられました。現在1300カ所に普及しています。納期の短縮が課題のひとつです。

 ――引き合いが増えた理由は。
 野口 「ど冷えもん」は自販機というより、冷食などを販売する「無人店舗」と捉えられたことが奏功したと考えています。メディアでも「コロナ対応で『ど冷えもん』を導入してよかった」といった飲食店の声が取り上げられ、日にちを追うごとに受注が増えました。

 ――スマートフォン向け専用アプリ「ど冷えもんGO」を6月に運用開始する。
 野口 専用アプリを使うと「ど冷えもん」の位置情報をはじめ、商品の在庫状況などを把握できます。飲食店が了解した場合、クラウドから情報を入手し運用します。

 ――アプリでみると「ど冷えもん」が帰宅導線に並んでいる様子などが見える。コールドチェーンのラストワンマイルの課題解決に生かせると思う。
 野口 どの立地に何がいくらで販売されているかが手元でわかると、無駄足を運ばずに済むなど、消費者の利点になると思います。ひいてはコールドチェーンの全体最適につながるプラットフォームになれば幸いです。

 ――スーパーマーケット・トレードショーで「ど冷えもん」のほか、可動式保冷庫「レボクール」の提案も大々的で印象に残った。
 野口 30年以上にわたり保冷タイプのコンテナを某宅配業者などに納品しています。一昨年から、カゴ車と同寸法で汎用型の可動式保冷庫「レボクール」の提案を始めました。レボクールを活用するとドライアイスを使わずに、ドライ車両でもマイナス20度C以下の空間を確保できます。冷凍サイクルの仕組みは「ど冷えもん」と同じです。可動式保冷庫のニーズが多いことも展示会で確認できました。

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