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この人に聞きたい:第828回
(週刊冷食タイムス:22/03/29号)

技能実習生は大幅減少

(株)ケイズビュー 代表取締役  香山 俊巳氏

(こうやま・としみ)2001年ケイズビュー設立。17年技能実習生の受け入れ監理団体、次世代創造協同組合設立。亜細亜大学大学院で講師を務める。早稲田大学大学院公共経営研究科修了。1965年熊本県生まれ、56歳。

特定技能人材の活用を支援

 コロナ禍で技能実習生の入国が制限される中、新在留資格の「特定技能」に注目が集まる。外国人材の受け入れを支援するケイズビューは食品工場向けに優秀な人材を紹介している。

 ――技能実習生が入国できない状態が長く続いている。
 香山 コロナ前は約42万人いましたが、入国者数の減少と帰国者数の増加、さらに特定技能人材への移行が増え続けている状況を見ると、現在の在留は約30万人にまで落ち込んでいると推測します。

 ――入国制限緩和の状況は?
 香山 4月1日から入国者数の上限が1日1万人に増える見込みですが、日本企業の駐在員と家族、ビジネス関係者に加え、学校が始まる留学生を優先的に入国させるようです。技能実習生はその次です。

 ――実習生の待機者数は?
 香山 ベトナムだけで約5万人と言われています。ビザは申請から約2週間で下りる見込みで、飛行機もほぼ正常化しており、本格的な入国は3月下旬から始まっています。

 ――この2年間、食品工場は人繰りが大変だったのでは?
 香山 技能実習を修了した実習生のうち、コロナ禍で帰国困難な人を対象に実習期間の更新措置がとられました。このため継続して働く実習生が多かったようです。これとは別に「特定技能1号」を採用する工場も増えています。

 ――「特定技能1号」とは?
 香山 就労が認められた在留資格です。対象は飲食料品製造業や外食業など特定14分野で、在留期間は通算5年間です。技能実習修了者を中心に昨年末時点で約5万人が在留しています。

 ――受け入れニーズはある?
 香山 確実に増えています。特定技能人材は食品工場で3年間働いた経験があり、日本語能力だけでなく、安全衛生管理に関する知識・技能を持っています。都内のある食品工場は教育・労務管理コストが実習生より低く抑えられ、即戦力として期待できることから特定技能人材を雇用しました。

 ――支援管理側(登録支援機関)の役割は?
 香山 質の高い人材を迅速に紹介するだけでなく、入職後も職場や日常生活の面で支援を続け、彼らが働く5年間は生産ラインの安定稼働に貢献する仕組み作りが重要です。そこで最近は特定技能人材が実習生たちをマネジメントする、いわゆる作業「ユニット化」を提案しています。夜勤を含めて安定的な操業体制を構築したいという企業からは大変好評を得ています。

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