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この人に聞きたい:第833回
(週刊冷食タイムス:22/05/10号)

餃子カテゴリー拡大の絶好機

(株)イートアンドフーズ 取締役専務執行役員  山本 浩氏

(やまもと・ひろし)2007年イートアンド(株)入社。16年商品本部長、17年取締役執行役員、19年常務、20年10月持株会社制移行に伴い現職。(株)イートアンドホールディングス取締役兼務。1970(昭和45)年9月30日生まれ、51歳。

最速生産の新工場今秋稼働

 関東第二工場(群馬県)を2020年1月に稼働させ、今年秋には隣接地に関東第三工場が稼働する。今が餃子カテゴリー拡大の絶好機と見ている。

 ――工場建設のペースが早い。
 山本 もともと、関東第二工場の次は西日本エリアに工場を建設しようと計画していたところ、コロナ禍で冷凍食品の需要が急伸し、生産が追いつかなくなりました。新規に土地を探して工場を建てるには4〜5年以上かかります。そこで、関東第三工場の建設を計画。構想から2年弱で稼働開始する予定です。

 ――関東第三工場は既存の工場比2倍の速さで冷凍餃子を生産すると公言している。
 山本 関東第二工場は、関東第一工場と比べ、冷凍餃子の生産スピードを40%程度アップさせました。安定して早く生産すると具材の鮮度が高い状態で加工できるからです。関東第三工場ではさらに生産スピードを上げ、関東第一工場の約2倍の速さで生産します。将来的には、その日の気温・湿度に合わせた原料の配合、練り方を職人のようにAIが計算するのが目標です。

 ――関西工場(大阪府枚方市)では餃子生産の無人化を進めている。
 山本 包装工程はすでにコンピュータ制御していますが、夏までには成型から包装・箱詰めまでの工程を無人化します。

 ――(一社)日本冷凍食品協会が公表した2021年の生産統計では、餃子の生産量が8862増えた。
 山本 コロナ禍を機に冷凍餃子の参入企業が増え、売場も拡大してバラエティー化が進んでいるので、今がカテゴリーそのものを拡大する絶好の機会と見ています。当社は生産スピードを上げる一方、今春発売した「大阪王将 羽根つきタン塩餃子」のような、仕込みに手間をかけた付加価値型商品の提案にも力を入れています。関東第三工場が稼働すれば、全体のキャパシティが80%くらいに落ち着くので、付加価値の高い商品により力を注ぐことができるでしょう。

 ――今春の新商品のテーマに“全ての中華カテゴリーの魅力をご家庭へ”を掲げた。
 山本 中華専門店「大阪王将」のメニュー全般を冷凍食品で売りたいと考えています。餃子、焼売、炒飯、鶏唐揚げに今春ラーメンを加えたことで、定番メニューはひと通り揃いました。いずれは西日本エリアの工場も計画しており、生産品目の拡充も検討していきたいと考えています。

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