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この人に聞きたい:第835回
(週刊水産タイムス:22/05/23号)

コオロギで食料問題を解決

(株)グリラス 代表取締役 茨城営業所長  渡邉 崇人氏

(わたなべ・たかひと) 徳島県出身、1984年生まれ。徳島大学4年(2006年)から大学院、研究員、助教としてコオロギの研究に取り組んできた。19年にグリラスを設立。

 グリラスは徳島大学発の研究開発型スタートアップ。同大学が30年にわたり積み上げてきたコオロギの基礎研究をベースに、食用コオロギの品種改良・生産・原料加工・商品開発などを行っている。食用コオロギの自社ブランド「C・TRIA(シートリア)」に加え、ペットや水産・畜産動物向けの新ブランド「コオロギ研究所」をこのほど立ち上げた。
 大学4年から、コオロギをモデル生物とした昆虫の発生生物学などを研究。
 「世界的に懸念されている食料問題やタンパク質不足などを解決するために、コオロギを役立てたい」と考え、タンパク源としての食用コオロギの研究を開始。2019年にグリラスを設立した。
 同社が生産しているコオロギは東南アジアなどに生息している熱帯性のフタホシコオロギ(学名Gryllus bimaculatus)。社名は学名が由来。体長は3〜4p。ふ化から約1カ月でその大きさに育つ。
 同社は食品工場などから出る食品残さをエサとして利用。生産したコオロギをパウダーに加工し、クッキーやチョコ、カレーなどを自社製品として販売している。
 「現状は日本でしか販売していないが、将来的には東南アジアなどで自社ファームを展開し、海外で販売することをめざす。最終ゴールは、飢餓の地域に食用コオロギをタンパク源として供給すること」
 課題は人件費や電気代など生産コストをいかに抑えるか。「パートナーの協力を得ながら、今後1年で生産量を約6倍に増やす計画。革新的な自動飼育システムの開発も進めている」

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