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この人に聞きたい:第839回
(週刊水産タイムス:22/06/20号)

目利きと観光をつなぐ

(一社)東京築地目利き協会 代表理事  佐藤 篤子氏

(さとう・あつこ) 東京都生まれ。法政大学経済学部を卒業後、保険会社や料亭勤務を経て、築地場内仲卸へ就職した。2017年10月に東京築地目利き協会を立ち上げた。

 協会を立ち上げたきっかけは仲卸で使用する注文用紙「茶屋札(ちゃやふだ)」にある。働き始めた当初は大量に貼り付けてあった茶屋札が年を追うごとに減っていく光景を見て、世界に誇る和食の核であるべき魚食文化の衰退を感じた。
 同じ思いを抱く仲間を集め協会を設立した後は、講座の企画・運営や豊洲市場関連事業の情報発信に注力。江戸時代の日本橋から続く魚河岸の目利き文化の継承に努めている。
 ローマ字表記「MEKIKI」として展開するのは“目利きを世界共通語にする”決意の表れ。日本の人口が減少傾向にある現実を受け止めつつ、国境に捉われない普及をめざす。
 講座修了者の紹介から海外事業に発展したケースもある。昨年はシンガポールに対するマグロ加工品の輸出に協力。目利き人の思いやストーリーを伝える資料や動画を作成した。
 「ワイン市場においてフランスの動向が大きな影響を与えるように、日本も魚食市場における立ち位置をさらに強固にしていくべき。そのために水産関係者はもちろん、他業界とも手を取り合う必要がある」
 7月9日に神田明神文化交流館(東京都千代田区)で開催する創立5周年記念フォーラム「豊洲市場のMEKIKIを世界へ〜海のテロワールをめざして」の狙いの一つには観光産業との連携強化がある。基調対談のテーマは「MEKIKIと地方創生」。地域エコノミストの藻谷浩介氏と観光カリスマの山田桂一郎氏が登壇する。有料イベントでありながらすでに約70人が参加を表明。同フォーラムへの関心の強さがうかがえる。

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