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今週の一本

●(一社)食品冷凍技術推進機構が世界初 凍結装置性能認証を発行  木村健 (週刊冷食タイムス:26/10/27号)

自社に合った凍結機を選定する指標に

制度に基づく音温度測定の様子
 (一社)食品冷凍技術推進機構(FF Tech)は、今年3月に運用を開始した世界初の「凍結装置性能認証制度」に基づき、9月1日付で初めて認証を発行した。同月中にサラヤ、ゼロカラ、ホシザキの3社・計5機種が統一基準による性能認証を取得した。ユーザーが自社に合った凍結機を選定する指標になる。

 これまで業務用凍結装置の凍結能力は、各メーカーが独自の測定条件で示してきたため、ユーザーが正確に比較検討することが困難だった。
 この課題を解決するため、新たな認証制度ではどの装置でも同じ条件で比較できるように、食品の代わりに牛肉の赤身に近い凍り方をする「タイロースゲル」を用いたテストパッケージを使用した。メーカーが定める標準積載量を投入した状態で科学的根拠に基づく統一条件で実測・評価している。
 評価プロセスは東京海洋大学の渡辺学教授を委員長とする第三者委員会の監督の下で厳格に実施した。
 認証を取得した3社5機種は次の通り。
 ▽サラヤ/ラピッドフリーザー(SF‐20/SF‐10/SF‐5の3機種)=マイナス30度Cに冷やした専用の冷凍液に食材を浸すことで、食品の品質を落とすことなく急速冷凍する液体急速凍結機
 ▽ゼロカラ/ZEROフリーザーM100=マイナス35度Cに冷却した専用のアルコールブライン液に、包装した食品を浸して凍結する液体凍結方式の装置。液中で食品を上下に揺動させる方式を採用している
 ▽ホシザキ/液体急速凍結機HLF‐2A=マイナス35度Cに冷却した専用エタノールに、包装した食品を浸して凍結する液体凍結方式の装置。庫内温度はマイナス35度C〜マイナス10度Cの範囲で調節できるのが特徴

認証証書に凍結能力を記載

 認証証書には、1回当たりの「標準積載量(キログラム)」に加え�@相変化区間を通過する時間を表す「MIG Time」�A中心温度が10度Cからマイナス15度Cに下がるまでの「FR Time」の2つの実測時間を示している。いずれも数値が短いほど凍結が速いことを示しており、併せて庫内ムラのばらつきを棒グラフで可視化した。
 また、現場の担当者がひと目で比較できるよう、MIG Timeを基に5段階の星で示す「凍結パワー認定マーク(星評価)」も表示している。
 ただし、凍結装置には、装置ごと・冷却方式ごとに異なる特徴があり、凍結できる食品の形態や運用の手間、導入・運用にかかる費用も異なる。このためFF Techでは「星の数が少ないことが凍結装置として劣っていることを意味するものではない」と明言しており、あくまでもユーザーが自社に合った凍結装置を選べる指標として位置付けている。

ひと目で比較できるよう5段階の星で示す「凍結パワー認定マーク」

年度内に連続式の評価基準策定

 FF Techでは認証の発行を契機に、対象となる装置の方式拡充を進めている。認証制度の立ち上げには初回の3社に加え、冷食工場で使われている連続式フリーザーを手掛けるフクシマガリレイ、タカハシガリレイ、コガサン、日本酸素、前川製作所などメーカー8社が主導的な役割を果たしており、今年度中には「連続式凍結装置」を対象とした評価基準の策定を予定している。
 将来的にはモデル食品を用いた品質評価(氷結晶サイズやドリップ量、テクスチャー等の数値化)の統合を視野に入れており、ユーザーが自社の用途や食品に最適な装置を選択できる環境づくりのさらなる進展が期待される。

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