●卸・メーカーら 未利用食品活用へ共創 (週刊水産タイムス:26/06/15号)日常業務の延長線上で支援/有償提供、業務軽減で持続可能に/Umios、缶詰やレトルト商品を提供
都内で10日開催した記者会見で、子どもの機会格差の解消に取り組むネッスー(東京都世田谷区)の木戸優起社長が、発起人としてコンソーシアム設立の背景と狙いを説明した。 近年の物価上昇により生活が困窮するひとり親世帯が急増し、食事の量や回数を減らす保護者が増えている。一方、品質には問題ないものの、商慣習のために発生する事業系食品ロスは年間231万t(令和5年度)に上り、その5割を食品製造業と食品卸売業が占めている。 コンソーシアムでは@未利用食品の有効活用による食品ロス削減A食品業界で発生する未利用食品の取り引きを行うプラットフォームの構築B経済的・物理的に食品入手が困難な人の食品アクセス確保――に取り組む。 出荷期限切れやパッケージ変更により店頭出荷が不可能となった未利用食品を、20〜30%安く提供する。寄付や助成金に頼るのではなく、事業の財源を受益者が負担することで、配送費を事業費から賄う。これにより、どの地域の世帯・団体も宅配便で受け取ることが可能となる。 食品メーカーは未利用食品の出品情報をコンソーシアムが運営する「未利用食品情報プラットフォーム」(ロスプラ)に登録し、国分を介してネッスーに販売する。通常商品と混載して国分の物流センターに納品できるため、日常業務の延長線上で支援できる。 ひとり親世帯・団体専用のECサイトを9月開設し、10月から首都圏と福岡エリア限定で先行販売する。受注した商品は国分の物流センターから配送する。商品の温度帯は現状では常温のみ。今後、冷凍商品への拡大を検討していく。 26年度は利用者数1200世帯、参画企業20社を見込んでいる。28年度には8000世帯、200社をめざすとともに、展開エリアを拡大する。 木戸社長は「サプライチェーン全体で未利用食品の新たな価値を流通させ、食品ロス削減と地域幸福度向上を両立する」と展望を語った。 発起人であり代表委員を務める国分グループ本社の品田文隆常務は「流通過程の品質劣化や提供先での転売、トレーサビリティの確保といった懸念に対し、国分が商品価値を担保する」とアピールした。 食品メーカーの代表として登壇したUmiosの佐藤雄介サステナビリティ戦略部長は「業界全体で食品ロスが可視化され、有効活用の仕組みが整うことを期待するとともに、当社としても社会課題の解決に積極的に取り組んでいく」と語った。Umiosでは缶詰やレトルト商品を提供する予定。 コンソーシアムには6月10日現在、Umios、味の素、カゴメ、日清製粉ウェルナ、ダイショー、キッコーマン食品、昭和産業、大森屋が正会員として参画している。 |
||||







