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今週の一本

●中村角 前期は増収、大幅増益を達成  大場隆弘 (週刊冷食タイムス:25/06/17号)

中村社長 「会員企業の商品しっかり売る」

中村社長
 総合食品卸の中村角(広島市、中村一朗社長)は主要取引先と親睦を深める「角親会」を広島市内のホテルで10日開催し、中村社長が前3月期のグループ業績を報告した。
 中村角の売上高は前期比4.5%増336億1800万円、経常利益は19.2%増3億5700万円と前年に続き増収、2ケタ増益を達成した。
 中村社長は前年度を振り返り、価格改定効果があった半面、数量減が続く厳しい事業環境だったと認めた上で「各営業部と支店、営業所が踏ん張ってくれた。特に水産と業務用が頑張ってくれた」と総括した。
 今期についても消費者の節約志向の高まりに加え、賃金引き上げなど社内コストの上昇もあり「収支面はより一層厳しくなる」との見通しを示した。
 一方で中村社長号令の下、同社は地域卸として各営業部ごとに商品提案力を磨き込んでおり、今期は営業提案力のさらなる強化を図って売上げ対策、数量対策に取り組む方針を示した。
 中村社長は「当社は何でも売っていこうという方針は取っていない。売るべき商品、取り組むべきメーカーの商品をしっかり売っていく。取り組むべきメーカーとは角親会会員の皆さんである」と語り支援を呼びかけた。

今期もJFSA商品拡販に注力

 中村社長はJFSA(日本外食流通サービス協会)会長でもあり、JFSA商品の拡大が同社の売上げ増に結び付くことから今期も注力していく考えを示した。
 「取り扱い商品がJFSAと同じような商品であれば、JFSAに寄せていく」と語り、JFSAに対しても協力を求めた。
 営業面だけでなく、社内業務の改革も進める。受発注システムの活用はすでに始めている。FAX注文が依然多い小口取引先の間でもスマホなどのデジタル端末を使う動きが少しずつ広がっているという。物流の現場でもデジタル化、機械化を進めている。
 さらに、「健康経営優良法人」に今年も認定されたように同社は健康経営を推進している。こうしたハード、ソフトの両面で社内基盤を整備することによって生産性向上、企業活力の強化を図る。中村社長は「角親会の皆様に安心して取り引き販売をしてもらえるよう努力を続ける」と力強く語った。
 業績報告後に開催した懇親会ではヤヨイサンフーズの溝口真人社長が来賓を代表して挨拶。乾杯の発声はニッスイの古賀敬執行役員広域営業本部長。中締めは6月下旬に社長に就任予定の嵯峨秀夫日東ベスト取締役常務執行役員が務めた。
 当日はメーカー・商社のトップ、経営幹部ら160名超が出席した。

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