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●ダイエーの冷食売場は着実に良い方向に変化 記者:佐田 秀剛(週刊冷食タイムス:05/07/05号より)
大手GMSの食品の個性
ダイエーが積極的に動きだした。林文子会長自らがテレビCMに出演し「新生ダイエー」の意気込みを伝えた。食品を中心にして巻き返しを図る姿勢に注目が集まる。
一方で大手GMSチェーンが食品部門を強化することについて、食品スーパーを展開する企業は注意を鋭くしつつある。
六月三十日東京で開いた日本スーパーマーケット協会の総会では、議事後にパネルディスカッションを実施。清水信次会長と全副会長が登壇し、大手企業の食品参入をテーマに熱い議論を展開した。
「衣食住の中で食品が好調だから事業の柱にするというのは簡単ではない」という主張が多かったが、結論として「自らそれぞれ明確な色が必要」という言葉に落ち着いた。
小売業で「競合激化」は昔から経営課題だったが、この二年間は特に顕著。オーバーストアの商圏で生き残るためには、他社と差別化できる特徴を持つことが最も重要になっている。
「ウォルマート首脳が、ラルズ"ビッグハウス"のローコスト運営でヤオコーのパフォーマンスができないかと発言した」という指摘がスーパーマーケット協会のパネル討議でもあったが、これはラルズとヤオコーが個性をしっかり持っている証拠だ。
では、食品スーパーが自分の"色"を重要視するのに対し、大手GMSは色が出せにくいのか、と言うと、前述のダイエーは冷食売場でしっかり色を出している。
本紙六月二十八日号で芝尾昭治マネージャーのインタビューを掲載したが、全品割引を止めて生活者への訴求を主とする姿は食品スーパーも参考にすべきだろう。
特に、従業員の冷食に関する認知度を上げ「商品の陳列場所を案内するだけでなく、商品の特徴も言えるようにしたい」という発言は見習うべきものだ。まず「こういう売場でありたい」。そういう願いが"自分の色"を作っていくのだから。
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