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今週の一本

●子供に教えよう!  去石 誠一
(週刊冷食タイムス:05/11/01号)

期限表示は目安、最後は自己責任と

「腐り掛けた食品を子供に与えてみよう」――なんとも物騒な発言だが、現代の子供達が食品の腐り掛けた味を判断できるか、ぜひ試してみたいと考えた。

 飽食の時代、という言葉すら珍しくなくなってしまった現代では、食品の臭いを嗅ぎ、カビなどないか見回し、舌に乗せて恐る恐る試してみることなど皆無に近い行為だろう。

 本来、人間には腐ったものは食べない、という防衛本能のような機能が、視覚・聴覚・味覚を通して備わっているはず。だが、腐った食品の臭いや味、あるいは見た目の様子を経験していなければ、食べられるか否かを自ら判断するのは難しいだろう。

毎日炊いて食べるご飯などは別として、スーパーで購入する加工食品には必ず「賞味期限」か「消費期限」が表示されている。老いも若きも、この表示に頼り切っている感が強い。自宅で期限が超過した食品を何の迷いもなく捨ててしまう傾向にあるのではなかろうか。

日付表示が義務化された時に、「賞味期限」と「消費期限」の違いの解り難さが指摘されたが、混同している消費者はまだまだ多いのではないだろうか。

 例外もあるが、一般的には製造・加工日を含めて概ね五日以内に品質が急速に劣化する食品は、「安全に食べられる期間」である消費期限が表示される。また冷凍食品など品質が劣化し難い食品は、「おいしく食べられる期間」の賞味期限が表示される。

極端な例かもしれないが、ある家庭の主婦は「表示された期限が過ぎていれば、迷うことなく捨てます」と言い切る。そこには「もったいない」という気持ちは微塵もない。いまどきの主婦はこんなものなのか、と愕然とする。ここの子供は親の影響を受けて同じ行動をとるだろう。

日本の食料は余っているわけではない。輸入品に頼っている現実を親が子供に教えていくべきだろう。


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