●解凍乱麻中途採用の面接で二十歳代の女性に「冷凍食品を利用しますか」と尋ねたら、「以前は冷凍野菜を使っていたけど、テレビの番組で、野菜を冷凍すると栄養が損なわれると聞いてから使わなくなった」と言われ、がっかりした。 ちょっとしたネガティブな情報で利用しなくなる。なんと生活者は気まぐれな存在であろうか。しかも世の中、いい加減な情報が氾濫している。テレビ番組の出演者が何気なく言った言葉が購入の足を引っ張る。しかもそれが口コミで広がってしまうとしたら、たまったものではない。 逆に、冷凍食品は「おいしくて安全で便利でしかも安いよ」と口コミで広がることがあるだろうか。こちらはあまり期待できそうもない。冷凍食品は本来優れた機能をもっている。保存方法としてもほかの食品にない理想的な方法だと思う。 野菜など生鮮に負けない栄養保持機能がある。冷凍食品のよさは生活者にあまり知られていない。というより知らせていない。テレビや新聞を使った業界レベルの宣伝広告は皆無に近い。 冷食業界は冷凍食品の購入層を広げるためにどれだけ金を使っているだろうか。正しい理解を深めるためにどれだけ手間をかけているだろうか。極端な安売りに費やす金と労力を冷凍食品の啓蒙に使ったらもっと未来がバラ色に開けてくると思う。
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