●冷食訴求は恒常的に小売業などの協力が不可欠郵政民営化は国民生活を左右する大事なことだと思っていた。与党の政治家が選挙期間中、「郵政民営化」と繰り返し叫んでいたからだ。いま耳にすることはほとんどない。こうも落差があると、本当に大事なのか疑ってしまう。ただのプロパガンダだったのか。 本当に大事なことなら一定期間だけ言って済ませてはいけない。冷凍食品を啓蒙する上でも、十月の冷凍食品月間だけ露出度を高め、カッコイイことを言ってみても信頼は得られないのではないか。政治家に対する信頼度が低いという報道が最近あったが、これも選挙期間だけきれいごとを言い、当選したら公約があってないようなものという態度を有権者が感じ取るからではないか。 本当のことなら常日頃からアピールすべきだ。例えば、冷凍食品の安全性などをアピールするステッカーをスーパーのレジあたりに年中貼っておいていただくことはできないものか。地味とはいえ効果がありそうだが、実行に移すにはハードルが高いのだろうか。 高いとすれば、冷凍食品業界と小売業界の親密度が問われてくる。実際のところ、親密度は低いと思う。安売り問題がなかなか解決しないことだけでも分かる。ちょっとしたアイデアを伝え、小規模の実験ならすぐ実行に移してもらえるくらいの関係を小売業界と冷食業界の間で築き上げたいものだ。 小売業から見た冷食の地位確立、信頼の構築という維新は、各企業の利害を超えないと無理だ。小売業に安全・安心などをアピールする地道な努力が業界全体の地位向上に結びつく。回りまわって、各企業にも利を生む。こうした利他行動を獲得しなければ、冷凍食品という種は滅びる。 業界の結束を固めたうえで、冷凍食品の安心・安全や利便性を常日頃からアピールしていこう。
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