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今週の一本

●単価まずまず 数量減が顕著 井出 万寿男(週刊水産タイムス:07/11/26号)

日水はスリミ大幅減に

大手各社の上期水産事業

 大手各社(単体ベース)の上期水産事業は各社とも数量が減少。平均単価はまずまずの状態で推移したものの、金額は前年実績に届かず、厳しい事業状況を裏付ける結果となった。

マルハ
 9万9378tで3%減少したものの、単価が3%上昇しており、金額はほぼ横ばいとなった。魚種別には北方魚、マグロ、タコ・イカ、貝類、スリミが増加した一方、南方魚、鮭鱒、魚卵、カツオ、エビ、カニが減少した。
 スリミは2万2851tで前年比7%増。単価も9円アップしたため、金額は10%増加した。エビは1万6864tで15%減、南方魚も5292tで12%減少した。カツオは単価が361%と大幅にアップしたものの数量が激減。北方魚は数量を16%伸ばしたが、単価が54円ダウンして金額は3%の増加にとどまった。
 鮭鱒は4834tの扱い。数量減・単価ダウンで金額は23%の大幅な減少。魚卵は数量・単価とも微減。

ニチロ
 数量が3万3000tで前年に比べ16%減少、単価はわずかに上昇したものの、金額は224億円と15%減少した。
 取扱い数量はスリミが30%増えたほかは、軒並み減少。鮭鱒は6200tで31%減、エビも3500tで39%減少した。
 単価はタラコが8.4%ダウンした以外は各魚種でアップしており、カニが19.6%、スリミ7.6%、エビ11.6%アップした。
 金額では鮭鱒が前年比16億円(28%)減少の42億円。カニは1億9000万円(6.9%)増の30億円、エビは18億円(32%)減少の39億円にとどまった。

日本水産
 6万0888tで対前年比1.1%減、単価は1%アップしたが、金額はほぼ横ばいとなった。
 スリミは1万5755tで約5000tの大幅な減少。単価もダウンして金額では16億円減少した。鮭鱒は単価が4.5%アップ。数量もわずかながら増えたため、9億5400万円増加した。
 冷凍マグロは扱いを増やしたものの、単価が二割ダウンして3億5000万円の減収。ウナギも単価が18%下落した。
 エビは単価がアップしたが、扱いが減ったため、金額は減少した。逆にカニは数量が減ったものの、単価がタップして金額はわずかながらも増加。

極洋
 5万2490tで前年同期に比べ1万2416t減少した。平均単価は50円アップしたものの、北洋魚やエビが数量を大幅に減らしており、約48億円の減収となった。
 ほぼ全魚種で数量が減少。北洋魚は7314t、エビは1618t減少した。
 単価はカニが196円アップしたが、数量が214t減少したため、前年に比べ9500万円減少した。金額面では北洋魚の21億円減が大きかった。

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