●小麦の大幅値上げ 困惑と混乱広がる中国餃子問題に難問追加 先の値上げも不透明政府の小麦粉売渡価格が30%高と大幅に引き上げられることになり、冷凍食品メーカー、流通に困惑と混乱が広がっている。冷食業界にとって中国産冷凍餃子問題で体力を消耗している時期に、新たに大きな収益悪化要因を抱えることになる。しかも、昨秋の価格改定ですら完全に浸透し切ってはいない。 収益悪化は必至、再編加速か 政府の小麦粉売渡価格は昨年春の1.3%高、秋の10%高に引き続き、4月で3度目の値上げ。しかも値上げは来年も避けられないと多くが見ており、商品計画や事業構造の見直しを迫られることは必至。 今回は諸原料高騰に伴う冷凍食品の新価格がようやく流通から末端現場まで浸透しつつある微妙なタイミングに再値上げ発表となったため、メーカーは三割の上げ幅をそのまま価格転嫁しても市場から受け入れられないと見ており、他社の動向、製粉加工品の価格動向をにらみながら上げ幅を詰めることになる。 小麦粉の高騰で製品も変わってきた。デュラム小麦粉の急騰でデュラムを入れない冷凍パスタを加ト吉とシマダヤが今春発売する。デュラムなしでも食感、おいしさは変わらないとメーカーはアピールするが、デュラム・パスタになじんだ流通、消費者がどう受け止めるか注目される。 |
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