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●福岡丸水と業務提携 アメリカン・シーフーズ・グループ 辻 雅司(週刊水産タイムス:08/05/05号)
垂直統合の第一歩に
日本のタラコ市場を細かく把握
アメリカン・シーフーズ・グループ(B・ボダール会長)は、タラコ事業の垂直統合を図るため、辛子明太子メーカーの福岡丸水(久田勝利社長)及び博多とみまる(同)との業務提携を行い資本参加した。これと合わせてアメリカン・シーフーズ・ジャパンのジョージ・ウエノ社長が福岡丸水及び博多とみまるの取締役に就任した。業務提携によりアメリカン・シーフーズ側は、日本のタラコ市場の動向をより細かく把握し、助子生産に役立てる。また、福岡丸水側では、タラコ原料の安定供給を受けられる。
ウエノ社長が2社の取締役に
アメリカン・シーフーズと福岡丸水及び博多とみまるとの業務提携は4月12日にスタートした。
今回の提携はタラコ製品のほとんどが日本市場向けであることから、日本のタラコ市場をより深く把握し、原卵から明太子(タラコ)製品や小売までノウハウを知ることで、タラコ事業の改善や経営の強化に役立てたいとするアメリカン・シーフーズと、原卵の買い付けで入札による不安定な供給から、安定的な供給ソースを確立したいとする福岡丸水との利益が一致し実現したもの。
アメリカン・シーフーズ側は「今回の資本参加をはじめとする業務提携は、当社にとってのバーチカル・インテグレーション(垂直統合)の最初の取り組みとして位置づけている。これまではタラコの原卵を入札により売り切りで販売していたが、販売した原料が末端の消費までどのように売られているのかなど、明太子やタラコ製品の市場を把握できる。これは当社の事業にとってきわめて意義がある」としている。
また、「福岡丸水側にとっては、漁獲枠の削減や漁況による変化の影響をはじめ、タラコの入札による成否など、原卵の確保が不安的な状況となっている。これを解消し、安定的な供給を確保することのメリットは大きい」と効果を語っている。
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