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今週の一本

●ニホンウナギ 国際貿易規制の可能性   (週刊水産タイムス:25/06/30号)

EUがワシントン条約提案へ/日本は反論「「十分に資源量確保」

 水産庁によると、ニホンウナギがワシントン条約(CITES)の附属書U(国際取り引きを規制しないと絶滅のおそれがある種)に掲載される可能性があるという。EUがラスウナギの採捕量減少やヨーロッパウナギの違法取り引きなどを理由に、ニホンウナギなどウナギ属19種を附属書Uに掲載することを主張。ウズベキスタンで今年11月24日〜12月5日に開催される第20回締約国会議での提案を検討している。
 EUは締約国会議での提案に向け、ウナギが棲息する69カ国に対してウナギ属を附属書Uに掲載する旨を明記した草案を4月提出した。
 これに対し、水産庁は▽ニホンウナギは十分に資源量が確保され、絶滅の恐れはない▽シラスウナギの採捕量の減少は資源の減少を示すものではない▽ヨーロッパウナギの漁獲・養殖・取り引き規制の強化が先決▽ウナギ全種の附属書の掲載はシラスウナギの取り引き価格の高騰に直結する――と回答した。
 69カ国の中には草案に対し否定的な反応を示す国もあったという。水産庁増殖推進部漁場資源課の坂本孝明生態系保全室長は「EUが提案するかまだわからない」とした上で、「提案された場合は諸外国と協力しながら支持が広がらないように対応する」と説明した。

ウナギの資源保護・管理を協議

 水産庁は19〜20日に静岡県浜松市で開催した「ウナギの国際的資源保護・管理に係る第18回非公式協議」についても同日報告した。
 同協議には日本と中国、韓国、台湾の政府、研究機関の担当者が参加。シラスウナギの池入れ数量の上限を前回会合で合意した数量と同量にすることを決めたほか、2014年に発出した共同声明の遵守状況や各国の管理措置のレビュー、シラスウナギの採捕・池入れ数量の統計などを議論し、4カ国・地域共同で協議結果を発表することで一致した。
 EUが検討しているウナギ属のCITES附属書Uへの掲載提案についても情報共有し、締約国会議に向けて、4カ国・地域で協力することの重要性を確認した。

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