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この人に聞きたい:第991回
(週刊冷食タイムス:25/07/22号)

「オーマイP」はブランド戦略奏功

(株)ニップン 代表取締役社長  前鶴 俊哉氏

(まえづる・としや)1983年入社。2011年福岡工場長、15年取締役執行役員生産・技術副本部長兼生産・技術本部生産・技術部長、17年常務、20年4月専務を経て、20年6月から現職。1961年1月7日生まれ、64歳。

業務用は外食やホテル向けが健闘

 ニップンの前鶴俊哉社長は昨年度の冷食売上げについて、家庭用では「オーマイプレミアム」でブランド戦略による付加価値の打ち出しが奏功していると分析。業務用は外食やホテル向けが健闘と示す。

 ――昨年度の家庭用冷食の状況は?
 前鶴 新たにCMを投下した個食パスタの「オーマイプレミアム」は2ケタ増で着地しました。米の高騰による節約志向の高まりにより、下期は数量に影響が出たものの、ブランド戦略による付加価値の打ち出しが奏功し、1年を通して見ると好調に推移しました。「オーマイプレミアム」の上位ライン「至極」シリーズも堅調です。
 大盛りパスタの「Big」シリーズは他商品からのシフトも見られ、特に伸長して2ケタ増となりました。
 当社がトップシェアであるワンプレート商品の市場は拡大しており、当社が展開している「よくばり御膳」や「いまどきごはん」などのトレー入り米飯も対前年で大幅に伸長しました。ワンプレート商品のさらなる成長に向け、節約志向の高まる中でも「消費者価値」を重視した商品開発や提案を継続したいと思います。
 ワンプレート商品は400円を超える売価で売りたいという思いがあります。低価格志向により伸びが鈍るのではと危ぐしましたが成長を継続しています。

 ――昨年度の業務用冷食は?
 前鶴 外食やホテル向けの商品が健闘しています。「カットする必要がない」、「温めるだけで提供できる」といった人手不足の解消につながる、手間を省ける商材が好調です。
 新たに産業給食や医療機関で家庭用の冷凍パスタ等を自販機で提供する動きも出てきました。
 植物性たんぱく素材「ソイルプロ」の採用はじわりじわりと伸びているような状況です。どうやって食べてもらうかという提案にはまだ課題があります。
 一方でプラントベーススイーツの「ベジカフェ」はインバウンド対応として支持を集めています。小ポーションで解凍するだけという手軽なオペレーションなので個店でも対応できるという強みが評価に繋がりました。

 ――9月には値上げする。
 前鶴 成長投資のためにも利益を確保していくことが事業の継続に欠かせません。ただし当社のワンプレート商品のように付加価値の高い商品を増やしていくことで、消費者にその価値を認めてもらう必要があります。

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