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この人に聞きたい:第941回
(週刊冷食タイムス:24/07/16号)

「おいしさ」のイメージを消費者に

(株)ニップン 取締役常務執行役員  川崎 裕章氏

(かわさき・ひろあき)1986年入社。2015年小樽工場長、17年食品業務部門食品業務部長、20年執行役員、21年上席執行役員、22年から現職。今年6月から冷凍食品事業本部等を管掌。1961年10月生まれ、62歳。大阪府出身。

購買行動に結びつく商品へ

 「オーマイプレミアム」の「ブランディングを通じ、冷凍パスタ・乾麺で「おいしさ」を訴求している。さらなるブランドの購買に繋げる考えを聞いた。

 ――「オーマイプレミアム」のブランディングに注力した。
 川崎 マーケティング会社の(株)刀との協業で今まで自分たちの力では出来なかったところに取り組み、1年半で成果が出てきました。特にドライと冷凍の各部で同じ方向を向こうと意識を変革できたことで乾麺にも商品展開を進め、大きな成果となりました。
 これらの取り組みは新たに設置したマーケティング推進部が商品調査から消費者の欲しているものを明らかにし、商品のコンセプトや中身を決めて、PRや営業へと企画から販売までをハンドリングしています。
 冷凍パスタでは高価格帯の「オーマイ 具の衝撃」シリーズを「オーマイプレミアム 至極」シリーズに再編することでブランドの価値向上を図るねらいがありました。数量・金額ともに大きく伸長し、冷凍パスタの「オーマイプレミアム」全体で売上げは前期比2ケタ増と伸長しました。

 ――「おいしさ」を伝えるのは難しい?
 川崎 まずは手に取ってもらって「おいしい」と感じてもらえれば必ずリピートが増えると信じてプロモーションに取り組みました。商品を選ぶ一番のポイントである「おいしさ」のイメージをなるべく多くの消費者が当社の「オーマイプレミアム」ブランドに持ってもらえるようなプロモーションを展開しました。今後はさらに「オーマイプレミアム」=「おいしい」の意識を消費者に刷り込み、購買行動に結びつく商品を投入していきたいです。

 ――中期目標では冷凍食品事業を成長領域に位置付けている。
 川崎 設備投資を含めて拡大投資の優先順位は高いです。M&Aも冷凍食品、国内外に限らず、様々な分野で検討しています。当社は海外売上高を2026年度までに23年度比200%とすることを目標としています。各社の業績を見ていても海外事業は無視できません。冷凍食品でも我々が評価される市場領域を探っていきます。
 現状では「オーマイBig」を東南アジアに向けて輸出していますが、今のところは在留邦人を中心としたマーケットです。しかし現地の購買力向上と電子レンジ普及が進んでいくことは間違いありません。日本に働きに来ている外国人の方が手に取った商品を、自国に帰っても食べてもらうというところは狙っていきたいです。

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