この人に聞きたい:第2回(週刊水産タイムス:05/04/11号)ベトナム水産物輸入に16年
多くの会社が一大生産拠点としての中国に目を向ける中、ベトナムに着目、水産物の輸入、加工品販売をてがけて16年、今では全体業務の70%を占める。3月末、ベトナムの料理・文化の研究、情報交換等を目的とする「日越料理文化研究会」を発足させ、会長に選任された。「ビジネスのメリットだけでなく、日越交流の小さな貢献になれば嬉しい」と話す。ベトナムにほれこみ、会う人ごとに「ベトナム人は朴訥で、勤勉、誠実。ビジネスの相手として最適」とベトナムの良さをアピールしているが、戸恒氏がそのまま朴訥、勤勉、誠実な人柄で、日越双方から信頼されている。 近年は、日本でまだマーケットが育っていないキャットフィッシュ(ナマズ)の市場開拓に草の根的活動で取り組んできた。かつてアメリカ在住の頃ミシシッピー州が産地のキャットフィッシュに出会い興味を持ったのが始まり。98年頃からベトナムで養殖されるようになり、現在メイプルフーズはアメリカ、ベトナム両方のキャットフィッシュを輸入、レストラン等へ販売している。「キャットフィッシュは私のライフワークです」と淡々と話す中に粘り強さと情熱が感じられる。 戸恒氏以上にベトナム好きなのが奥さんだが、趣味の水墨画はプロ級、ベトナム大使館の一室にもベトナムの風景を描いた作品が飾られている。
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