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この人に聞きたい:第20回(週刊水産タイムス:05/10/31号)

漁船エンジンでも省エネ普及へ

ファイア・アップ株式会社
代表取締役会長
高橋 清太郎 氏

(たかはし・せいたろう) 昭和16年生まれ、法政大学経済学部卒、伊藤忠商事入社、17年前の退社時は伊藤忠メカトロニクスの法務審査にあった。管理畑であったが機械装置の開発が好きで、退職後、三創を設立、機器開発に取り組んだ。

 三創では多くの装置の開発を行い特許の取得も多い。このうち、石炭灰から繊維を作る研究開発はナショナル・プロジェクトになっている。今回、三創から独立、ファイア・アップ株式会社を設立させた。

 電磁波で燃油を4〜9%節減する「ファイア・アップERG」の今後の取り組みについては「ボイラー、湯沸し機での取り組みが先行しているが、学術的な面の裏付けをしている法政大学工学部の岡島敏研究室で、内燃機関への応用についてデータの収集、実験を行っており、来年3月をメドに内燃機関の科学的な裏付けを終了する。来年4月以後には漁船エンジンや補機への応用について、具体的な普及に向けた取り組みを開始」。

 同社が開発したファイア・アップERGは、岡島敏教授が研究し、燃焼効率を向上する理論を解明している。これによると、電磁波放射エネルギーによる燃焼分子へのエネルギー投与は、燃焼分子の振動・回転運動を促進させ、空気中の酸素分子と衝突頻度を高める、この結果、火炎温度を上昇させ、燃焼効率を向上させるという理論。

 同社では、最初の市場としてボイラーの燃料効率の改善を図るため、15社に販売代理店を設定、また、施工を主に行う販売・施工代理店を日本ボイラー整備据付協会の幹事会社と契約している。すでに大手食品会社の工場に納入されはじめている。

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