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この人に聞きたい:第21回(週刊冷食タイムス:05/11/08号)

下期に勢いを持続、「5%増やりたい」

日本水産株式会社
事業統括(食品事業主管)
高橋 昌明 氏

(たかはし・まさあき)昭和43年入社、マーケティング企画GのGMなど経て平成9年取締役、15年から現職。東北大経済学部卒。60歳。

業務用が牽引役担い冷食増収

日本水産の冷食事業は上半期、前半の苦戦を後半取り戻し3%の増収、利益を横ばいとした。主力商品を拡売する重点戦略が奏効した一方で伝統的なフライ御三家が伸び悩むなど新たな課題も見えてきた。高橋昌明常務事業統括に上期の推移と下期の展望を聞いた。

――まずは上半期の業績から。

高橋 食品事業全体は増収ながら減益でした。すり身などの高騰で21%の原料高となり、練り製品や魚肉ハムソーなどすり身を使用する商品が多く食品全体としては減益を回避できませんでした。

――冷食事業は。

高橋 3%の増収だが、利益は前年並み。業務用は4%増と牽引役を担いました。市販用は1%増にとどまりました。市販用は主力二十品で構成する管理アイテムを集中的に拡売したのが奏効しました。たえず商品に手を入れ品質の向上を図ってきたのが評価されたのだと思います。

――業務用は底を脱したのか。

高橋 北京嘉誼食品の鶏加工の新ライン完成で新旧合わせて十一ラインになった。大幅な増産を機にチキン製品の拡売を図ったのが成果を生みました。半面、伝統的な揚げ物御三家といわれたカキフライ、白身フライ、エビフライが低迷している。これの建て直しが下期の課題です。

――貢献商品ベスト5は。

高橋 焼おにぎり、たこ焼、べにずわいシューマイ、ちゃんぽん、ちくわの磯辺揚げの順。焼おにぎりは一割増。たこ焼は三割増と大きく伸びました。

――自然解凍商品が好調だ。

高橋 「おべんとうに便利・ナムル」、「同・4種のおかず」などが好調。「4種のおかず」は大手量販店には入れていないにもかかわらず、月間三万〜四万ケースを販売し、生産が追いつかない状態。自然解凍品は全部で年間六十億円の商材です。

――中国青島の新工場も稼働まじかだ。

高橋 山東山孚日水は十一月十四日に竣工式の運びになった。二万坪の敷地に三〇メートル×四〇メートルの製造室五つを備えています。@切り身、漬け魚など水産加工A唐揚げなどフライ類B自然解凍品など調理食品Cパン粉D調理食品か練り製品の生産です。当社の品質管理センターも新工場内に移転、中央研究所と変わらない設備で同工場だけでなく全中国での製品を一元的に管理します。

――下期の見通しは。

高橋 上期後半から段々と勢いづいているので、これを持続し、冷食で5〜6%増をめざしたい。目先の商品開発だけでなく、技術的な裏付けをもった骨太商品を開発する。前処理済みの上級素材、一般食品と医療食の中間に位置付けられる商品など新しい冷凍食品に挑戦します。

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