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業界交差点

この人に聞きたい:第64回
(週刊水産タイムス:06/10/16号)

若い感覚で消費拡大

全国蒲鉾青年協議会 会長 阿部 賀寿男 氏
プロフィール:(あべ・かずお)
東北学院大学卒業後、味の素で現場実務を修業し、阿部蒲鉾店に。現在は専務取締役・生産本部長。昨年7月に全蒲青会長に就任。若さとシャープな発想で業界活性化への意欲を燃やす。昭和40年生まれ。

 昨年の総会で第16代会長に就任。仙台笹かまぼこの老舗、阿部蒲鉾店で専務・生産本部長として業務を支える一方、グローバルな視点に立ったねり製品の消費拡大、原料確保への対応、製造技術の向上、さらに会員の相互交流など、多岐にわたる全蒲青活動の先頭に立つ。

 午前中は生産拠点の泉工場(仙台市泉区)で製造チェックを行い、午後は本社(同青葉区)で販売状況を含めた事業全体に目配りするのが主な日課。昨年暮れに厚生労働省のHACCP認定を受けたが、「安心安全な製品づくりにゴールはない」と品質アップへの挑戦が続く。

 泉工場には毎日のように大勢の小学生が社会科見学に訪れるが、「子供のうちから、いかにカマボコに親しんでもらえるかが大切。見学の後は笹かまぼこをお土産に提供していますが、こういうことが地道な消費拡大」という。

 昨年は原料スリミの高騰や副資材のコストアップなどで値上げを余儀なくされたメーカーが相次いだ。より美味しいものが求められる一方で、価格に対する消費者の感覚は常に敏感だ。

ある意味では「危機的」ともいえる環境だが、「避けて通れない現実」でもある。「タブーを拝し、本音を語り合い、『想像』から『創造』へと進むことが大切」。

 昨年の全蒲青大会でスローガンとして掲げた思いは、今も変わっていない。

 

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