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この人に聞きたい:第85回
(週刊冷食タイムス:07/3/27号)

冷凍野菜・冷凍果実の最前線

ノースイ 取締役冷食事業本部長 北原 和英 氏

ノースイ 凍菜のプロを極める
量は追わず「味」で差別化

 ノースイの北原和英取締役冷食事業本部長は、昨年5月29日のポジティブリスト施行後の冷凍野菜事業などについて大要次の通り語っている。
   ◇    ◇
 ポジリス施行後、中国で少しでも問題が発生すれば現地CIQの判断で商品がストップし、予定していた通関が切れずに商品がショートしてしまうケースが多かった。いま日中両国はきっちりとした管理体制のもとで事業展開しており、特別大きな問題はない。
 商品単価の安い冷凍野菜は回転率を上げないと利益は生まれない。だからこそぎりぎりの在庫管理で回しているのだが、地域によって中国CIQの対応が違うのが困る。

 当社の06年冷凍野菜輸入高は数量、金額ともほぼ横ばい。我々は冷凍野菜のプロ集団として極めて生きていこうと考えている。まさに知恵の絞りどころ。
 既に中国でも、台湾のように枝豆の収穫用にハーベスタ(収穫機)を導入済みのところもあるように聞いている。品質や鮮度を保持する意味では良いが、大規模な農地と販売力が必要。枝豆単品で数量を追うと価格競争が発生し、採算が厳しくなるため、当社としては品種改良による味覚の差別化を追求する。
 ポジリス施行後、商品回収や新聞広告費用が保証される保険に加入した。万が一の事を考慮すれば、保険は不可欠。

国産の基地確保と販路の開拓も

 輸入品の他、国産品の扱いを徐々に増やしていく。輸入品と比べて国産品は割高なので、学校給食や生協関係など販売ルートは限定されるが、需要は堅い。輸入品が途切れた場合の緊急避難的なオーダーだけでは、国内の農家とは取り組めない。きちんとした生産・販売計画を立てた上で、コンスタントに売る仕組みを構築していく。

 北海道でコーンや人参、豆類の新しい品種開発を進めている他、九州ではほうれん草や小松菜に取り組んでいる。

 01年の残留農薬問題で中国産冷凍ほうれん草の輸入がストップしたことを考慮すれば、リカバリーできるよう産地の分散化は不可欠だ。

 ノースイは北海道産「金時豆」、「トラ豆」、「白いんげん」の冷凍豆3品をこのほど業務用に発売した。いずれもIQF凍結品。1kg×10袋入り。煮豆の他、スープやサラダなど料理素材として提案している。
 金時豆は甘納豆や煮豆で馴染みの深いいんげん豆。赤紫色で大粒。炭水化物が豊富で、抗酸化作用が強いといわれるポリフェノールを含む。トラ豆はいんげん豆の最高級品。粘りがあって、もっちりとしたおいしさが特徴。白いんげんは、「手亡」とも呼ばれる最もポピュラーないんげん豆。

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